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『より良い暮らしのために』カメラマンに宿る想い

写真による物件の魅力訴求。
最もオーソドックスであり、誰もが一度は見かけるサービスです。ではその1カットに込められた想いとは?
光と空間の魅力、そして記録から記憶への繋ぎ方を、HOME STAGING JAPAN所属プロカメラマンへのインタビューで伺いました。
Q1.そもそも今の撮影業務を始めるきっかけ_すなわち、写真への興味・カメラを扱い始めたのはいつ頃からですか?
元々ガラケー時代から写真を撮るのは好きでした。
大学生の頃、たまたまテレビCMで木村拓哉さんが「やっぱりいいわ、Nikon…」と言っていて、なぜかその一言が妙に刺さってしまい…そのまま衝動的に一眼レフを購入したのがきっかけです。単純ですよね。笑
そこからどんどんハマって、気づけば仕事にもつながっていました。
Q2.物件撮影の魅力、そして特に気をつけているところはなんでしょうか?
物件撮影の面白さは、同じように見える部屋でも光の入り方や家具の配置、撮る角度によって全く違う印象になるところですね。
一番気をつけているのは「実際に現地で感じる広さや空気感を、写真を通してできるだけそのまま届けること」です。歪みや暗さで印象を損なわないように、水平・垂直の正確さや光のバランスには特に神経を使っています。
Q3.建築内観って、仕事だけではなく日頃の生活でも当たり前に接する空間ですよね。やはり仕事柄、「あっこの空間切り取りたいな…」「この角度かな?」など、写真を意識してしまう瞬間はあったりしますか?
たくさんあります。
外出先のカフェやバーなどでも「この光、いいな」とか「ここから撮ったら広く見えるな」って無意識に構図を考えてしまいますね。プライベートで撮る写真でも、その辺りを意識して撮ってしまうことが多いです。気づいたら完全に“職業病”になってます。笑
Q4.ちなみに、プライベートではどんな写真を撮影されたりしますか?直近でとても良かった瞬間などあったらぜひ拝見したいです。
プライベートでは、街の中の何気ない瞬間や人の動き、光と影のコントラストを切り取るのが好きです。
最近は特にモノクロにハマっていて、モノクロで撮ると色の情報がなくなる分、構図や空気感が際立って、シンプルだけど奥行きのある写真になるのが魅力ですね。
最近は東京の街を歩きながら、建物や通りすがりの人、光が作る形を意識して撮影しました。色々な場所や時間帯でシャッターを切ることで、同じ街でも全く違う表情が見えてきます。
Q5.最後に、この仕事を通じて自身の写真観の変化であったり、やりがい、成長点などあればお聞かせください。
もともとは“自分が撮りたいものを撮る”ことが中心でしたが、この仕事を通じて“誰のために撮るのか”を強く意識するようになりました。
写真は自己表現でもありますが、物件撮影はお客様やエンドユーザーの「見たい」を形にする仕事です。その視点を持てたことで、自分の引き出しや表現の幅も広がったと思います。
やりがいは、撮った写真が実際の成約や反響につながったと聞いたとき。自分の仕事が誰かの選択や行動のきっかけになっているのは本当に嬉しいです。